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四国旅行

2月23日 (3日目)

 朝。よく眠れたはずなのだが、なんか頭がぼーっとしている。が、まあ、ゆっくりしている余裕もないし、GINさんにお礼をいって、松山をたつ。
 自転車に乗ると、なんだか前輪の様子がおかしい。みると、ほとんど空気が入っていないようだ。パンクかぁ…。まだ朝早かったし、今日は日曜日だ。自転車屋もまだやっていないだろう。やはり枚方で前輪も交換してもらうべきだったかとちょっと後悔した。しかし、もう、どうにもならないし、とりあえず、伊予までがんばって走ることにした。伊予までは十数キロ。なんとかなるだろう。
 ちょっと走ってから喫茶店で朝飯を済ませた。そうそう、昨日から、鼻水が止まらなくて。全然そんなこと考えていなかったから、ポケットティッシュを2つもってきただけで、すぐに使いきってしまっていた。しかたがないので、昨日、箱のティッシュを1つ買っておいた。かごに突っ込んでおいて、休憩の度に鼻をかんだ。ふう。

 パンクしたのは前輪だったので、昨日よりはかなり楽だった。パンクした自転車で時速20kmくらいだして走っていた。もう、タイヤごと交換するつもりだったので、チューブが痛もうがなんだろうがかまわないぞ〜って感じ。でも、考えてみると、リムが痛むかしら。
 伊予まではたいしてかからずについた。朝からなかなかいいペースだ。56号線沿いに伊予警察署があって、そこで自転車を修理してくれる場所を聞くことにした。そうしたら、警察署のほぼ正面にあったDiK(ディック)という店でやってくれるらしい。目の前にあるなんて、なんとラッキーな。
 ぼくが警察にいっているあいだ、ろら宇和島のユースホステルに電話をかけて今日の宿泊の予約をとってくれていた。ぼくは、タイヤを交換してもらいにDiKへいった。交換はしばらくかかり、ちょっと暇な時間をすごした。ろらは店のなかをみて、空気入れを買ったようだ。なかなか小さくてよさそうだった。

 タイヤ交換が終わり、精算。2945円だった。おー、枚方で交換したときよりだいぶ安い。みると、タイヤのメーカーは前輪、後輪とも同じだった。おおー。タイヤのサイズは27インチで、数があまりないらしく、作っているところもあまりないから別に偶然でもないのかもしれないけど。
 前輪も新しくなって、また調子よく走れるようになった。ユースホステルの予約もとれたようで、なかなか幸先がいいな。ちょっと走って気付いたのだが、さっきタイヤを交換してもらったときにリムを反対向きにつけられたらしく、自転車のメーターが回らなくなっていた。ドライバーがあればセンサーを付け替えてやれるのだが、あいにくもっていない。残念だが、メーターはあきらめるしかないか。
 伊予からしばらくはこれといってきついところもなくさーっと走っていけたように思う。全然記憶が残っていないのだが、なにかあったかなぁ。あー、ちょっと思い出した。内子あたりはちょっと坂になっていたように思う。峠を越えて下ると、大洲だったのかな?
 大洲で昼食。なんか今日は暑いなぁ。だいぶ汗をかいている。昨日雪のなかを走ったなんてうそみたいだ。やっぱり四国は暖かいのかもしれない…(笑)。大洲は、松山〜宇和島のちょうど中間地点くらい。もう半分走ったらしい。今日は昨日、一昨日と比べて結構距離があるから大変かなと思ったけど、意外と楽かもしれないな。このぶんだと、宇和島にも結構早めにつけるかもしれない。

 さて、後半。ぼくはかなり調子がよかったのでろらのだいぶ前を走っていた。地図はもっていなかったけれど、単に56号線を走って宇和島にいくだけなんだからたいしたことはない。とにかく、道にかいてある「56」「宇和島」という表示を頼りに走っていた。
 大洲の途中でバイパスとわかれるところがあって、そこで迷ったんだと思う。間違ってバイパスのほうにいってしまったのだ。バイパスも56号線だし、宇和島に向かうのだからそれで間違えたのかな。道が広かったので最初は快適に走っていたのだけど、しばらくいくと急に歩道がなくなって路肩もほとんどない。その先はトンネルで、みると、車専用らしい。
 きっとわき道があるはず、と探してみるとトンネルの上のほうに向かっている細い道を見つけた。かなりきつい坂道だったが、なんとか上って(さすがに途中から自転車を降りておすことになったけど)、トンネルの真上くらいに出た。まだ先に道は続いていたけれど、そこから先は舗装されていないし、よくみると「立ち入り禁止」という看板が見える。うーむ、ここまでか…。
 道を見失ってしまった。少し戻って56号線を探すしかない。地図もないしなにもわからないし、勘で走るしかない。全然わからない道を適当に走っていると、知らないうちに56号線に出ていた。ふう、なんとか復帰することができたようだ。結構長い時間迷っていたと思うから、ろらはだいぶ先にいっているだろうな。ぼくのほうが前を走っていたから、先にいっていると思っているだろうし、急がないと追い付かないかな…。

 と、思ったまではよかったが、その先は、、、きつく、長い上り坂。暑さもあってか、かなりばててきた。2月だというのに、顎から汗が落ちる。もう、はあはあいいながら坂を上った。足は痛い、腰は痛い、けつも痛い…。今回の旅行でいちばんしんどい…。坂の途中でしばらく休んで、飲み物を飲んで、服を脱いで、、、。ああ、なんか、額が痛いぞ。日焼け…??
 2月に日焼けするだなんて思ってもいなかったから、そんな対策をしているはずもない。敦賀にいったときの経験を活かして、夏に出かけるときはちゃんと日焼け止めを塗るようにしていたけど…、2月は、やっぱり冬でしょ。冬に日焼けなんて聞いたことないよ。。。スキーにいったらやけるかもしれないけどさ。冗談で日焼け止めをもっていこうかなと行きがけに思ったけれど、荷物になるからと思ってやめたんだった。やっぱり持ってくるべきだったのかぁ?
 とにかく、しんどい。いけどもいけども坂は続く。これまで通った道のなかで一番しんどかったかもしれない。坂の長さからいったら、志摩半島を横断したときのほうが長かったかもしれないけど、あのときは調子がよかったからなぁ。ああ、いつになったら終わるのだろう。
 なんとか坂を上りきって、トンネル。んーと、、、トンネルの名前、覚えてない。なんて名前だったかなぁ。トンネルを過ぎたら、下り坂だろう、と思っていたら、さらに上り。どうなっているの…。

 ふー、やっと上りが終わった。宇和町までは下り、だったかな。下りは下りでちょっと寒い。やはり、2月か。暑かったり、寒かったり。すごく体に悪そうだ。こんなことを何日も続けていたら体をこわしてしまいそうな気もする。
 宇和から宇和島までのあいだに10連続のトンネルがあった。迷う前に地図をみて「おお、これはすごい」と思ったのでそれは覚えていた。トンネルがあるというくらいなので結構きついのかと思ったら、たいしたことはなかった。トンネルに入ってからはずーっと下り坂で、結構快適だった。ちょっとこわかったけど(笑)。このあたりは景色もよさそうだったんだけど、みている余裕はなかった。車できていたとしても、車を止める場所もないし、景色を眺めるのは不可能かなぁ。
 トンネルを抜けて、宇和島市内へ。さて、やっと宇和島についたけれど、これからどうしようか。とりあえず、宇和島のユースホステルに泊まることにしてはいたけど、ユースホステルの位置がわからない。電話しようにも、電話番号がわからないし…。とりあえず、宇和島の駅にいってみることにした。なにかわかるかもしれないし、トイレにもいきたかったから。駅は結構奥のほうにあって、最初どこにあるのかわからなかった。トイレに入って、ちょっと落ち着いたが、ユースホステルの場所はわからない。ちょっと考えて、電話帳で調べることにした(最初からそうしろって(笑))。
 ユースホステル…と、「ゆ」の欄を探したけど乗っていなくて、「宇和島ユースホステル」で探したらあった。おお。とりあえず、電話をかけて…、、。おや、出ないぞ? ひょっとして電話番号が変わっていたり…なんてことはないよなぁ。とちょっと焦ったが、ちゃんと出てくれた。…ほっ。「今、宇和島の駅なんですけど、そちらにはどのようにいったらいいんでしょうか」「ひょっとして、藤原君の連れの方かな」「そ、そうです。途中で迷ってしまって、さっき宇和島についたところです」「いやぁ、心配していたよ。藤原君はもうついているよ。駅からはね…」というような会話が交わされ、ユースホステルまでの道がわかった。ここから2キロ位らしい。ふう、なんとかたどり着くことができそうだ。

 電話した電話ボックスのすぐ近くの道をまっすぐいけばいいらしい。最初はなだらかな上り坂で、すいすい進んだ。やっと着いたという喜びのせいかな。と、分岐点があって、歩きの人、と自動車の人、にわかれていた。んー、自転車はどちらにいけばいいのかしら。歩きのほうにいったら階段があるかもしれないし、ここはやはり自動車のほうにいくべきかなと、自動車のほうにいった。すると、すごい上り坂。無茶苦茶急だ。しかも、長い…。分岐点からの距離は1250メートルと書いてあって、しばらく走ってから、また標識(?)があり、みると、800メートル。ああ、まだ、かなりある…。でも、ここで休んでられるかぁと、ひたすら走った。鳥取の砂丘センターにいく坂よりきついかなぁ(だれも知らんって(笑))
 もう、宇和島の町並はかなり下になってしまった。いつまで上るんだぁと不安になったころ、やっとユースホステルに到着。ふう。あと2キロと聞いてからだいぶたってしまったような気がするが、なんとか登りきることができた。あとから聞いたら、ろらは歩行者用の道を押して登ったらしい。なるほど、そのほうが楽だったかなぁ。
 やっと着いた。午後6時。ろらが着いてから1時間くらいたっての到着。一時はどうなることかと思ったっす。ユースホステルのペアレントにも心配をかけました。無事再会できてよかったっす。

 しばらくゆっくりしてから、とりあえず夕食を食べに出かけることにした。遅くなるかもしれなかったので、夕食は頼んでいなかったわけ。で、でも…、食べに出たらまたあの坂を上らないといけないの…? ちょっと迷ったけど、お腹もすいたし、やっぱり食べにいくほうがいいよなぁ。歩いてぶらぶらと出かければたいしたこともないだろうと、がんばって下りることにした。
 そうそう、いつ気付いたのか覚えていないけれど、額をさわったときに「ざらっ」という感触がして。手をみると、別になにもついていないし…。たぶん、汗が乾燥して塩の結晶ができていたんじゃないかな…。
 それはともかく、二人でぶらぶらと町へ出かけた。あっこの峠はきつかったなぁなんていいながら。しばらく歩いて商店街らしいところにでたが、もう結構遅くなっていたので店が閉まり始めていた。さっさと決めて入らないと食べるところがなくなってしまうかもしれない…。でも、なかなか決めかねて、結局適当な定食屋(だったかな)に入って夕食となった。いやはや、つかれたつかれた。

 ユースホステルに戻って、風呂。ああ、今日は無茶苦茶汗もかいたし、排気ガスも浴びたし、すごい汚れているだろうな。ほんまにつかれたし。足も痛いし。
 あぁ、至福の一時だ。

 風呂から上がってちょっとゆっくりしていたら、プレイルーム(だったかな)で、ビリヤードをしているらしく、ちょっとみにいってみることにした。なんでも、ペアレントの方はビリヤードがすごくうまいみたい。勝ったらワインをくれるって書いてあるっす。おおー。でも、ビリヤードなんてしばらくしてないっす。でも、ちょっとやりたいなぁと思いつつしばらく観戦(?)していました。黒板を使っていろいろ解説して下さって、結構ためになりますです、はい。
 で、しばらくして、一緒にやることになりました。おおー、がんばるっす。久しぶりだからかなり下手になっているだろうけど。
 結果はさんざんでした(笑)。1つもいれられなかったよぉ。あうー。やっぱり疲れていたからかなぁ(言い訳)。まあ、なにはともあれ、楽しい時間をすごすことができました。いやー、やっぱり、ちゃんと練習していないとだめですねぇ(まだいうか(笑))

 さて、就寝時間。ろらは明日は窪川までいって明後日は高知までいってそこからフェリーで帰る、という。ぼくはまだ一周する気でいたので、地図は明日にでも買うことにしてとりあえずユースホステルの電話番号などをメモらせてもらった。結構たくさんあって写すのに苦労したけど、なんとか写し終えて、寝た。

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