朝。考えたら、ここまでの行程のなかで、起きてすぐ朝食を食べることができたのは今日が初めてだ。寝ぼけつつ顔を洗って、朝食朝食。ユースホステルに泊まっていたのは、ぼくら二人を含めて四人だった。ぼくは結構遅く到着して、しかも夕食は外で食べていたのでほとんどその二人と話す時間はなかったのだが、朝食の時に多少話すことができた。
一人は外国人の方で…(お、と、よく考えたら、二人とも名前を聞いていない。いや、聞いたかもしれないが、覚えていない。ああ、なんてこった)、高知から電車で旅行しているそうだ。もう一人は女性の方で、長野の大学に通っているっていっていたかな。二人とも今日は松山までだそうで、「昨日松山からきたんですよ」などといろいろしゃべった。
朝食もすんで、出発の準備。準備といってもさしてすることもないけど…。それから、ドライバーを借りてメーターのセンサーをつけ直した。ふう、これでまた距離がはかれる。よかったよかった。
そうそう、昨日は四国を一周するぞなんて元気のいいことをいっていたけど、ぼくもだいぶしんどかったので(日焼けが結構ひどかったのもあるし)、窪川に向かうことにした。
ペアレントの方に窪川までの道がどんな感じかを尋ねると、最初はちょっときついかもしれないけれど、一度下ってからは、四万十川沿いを緩やかに上っていくという感じだそうだ。地図でみると道がぐにゃぐにゃに曲がっていてなんかいやな感じだが、なだらかな道なら楽かもしれない。それに、もう、4日目、だいぶ調子も上がってきた。
とりあえず、320号線に出ないといけないのだが、道がよくわからなかったのでそれも教えてもらった。なんでも、闘牛場に向かうほうにいって、途中で分岐するらしい。
前に書いたように、ユースホステルはかなり高いところにあったので、最初は急な下り坂。しかも、ぐねぐねと曲がっているのでスピードも出せない。でも、気持ちよかったことはよかった(笑)。坂を下りて、闘牛場への道を探す。看板や地図を頼りに闘牛場のほうに向かう。…、、闘牛場ってのも丘の上にあるの…???
朝からきつい。まだからだが起きてないよぉ。とにかく、上って上って…、お。分岐点。分岐点からしばらく下って(下り坂は風で額が痛い)、トンネルを過ぎてまた上り(だったよね?)。この上りは結構長かった。でもまあ、昨日通ったところに比べたらたいしたことはないかな。今日走るなかで一番きついのはたぶんここだろうから、ここさえ越えれば…という感じでなんとか上りきることができた。上り終えたら、しばらく下り。何号線だったか忘れたが、とにかく400番台の国道との分岐点でしばらく休憩した。2月だというのに、暑い。もう汗だくだ。服を1枚脱いで、ジュースを飲む。服を脱いで、ぱたぱたやっていると(笑)、やっぱり寒い。うーん、やっぱり2月なんだよなぁ。
だいぶ日がさしてきて、額の痛みも増してきた。しかし、防ぐ手だてもないし、治すこともできない。とりあえず、我慢するしか、ない。どこかで薬局を見つけたらなにか買おうかなとも思うが、それも期待できるかどうか…。
そこから先は、聞いたとおり、川沿いのなだらかな上り坂だった。結構上流の方だと思うのだけど、四万十川の流れは、すごくゆっくりしていた。ぱっとみただけではどちらに向かって流れているのかわからないくらいゆっくりしている。道のほうも、本当に上っているのかどうかわからないくらい、ゆるやかな道だ。ずっと、そんな道が続いた。
お。考えたら、いつ高知県に入ったのだろう。高知県に入ってすぐは西土佐村だったというのは覚えているのだが、手元に地図もないしちょっとなんともいえない。宇和島から県境まで20kmくらいだろうから、たぶんそれほどかからなかったと思うが…。
とにかく、ずーっとなだらかな道を走った。地図でみたように道は曲がりくねっていて、時々トンネルを通ったり、工事中のトンネルの横を迂回したりしながら走った。このあたりはかなり道幅が狭く、車2台はすれ違えないくらいのところが多い。こんな道で前方からトラックがきたりすると、結構スリリングだ。景色は結構いいところだ。適当に休んでぼーっと川を眺めたりするのもなかなかいいかもしれない。
どこかの町を通ったときに、昼食を買った。昼飯は四万十川沿いのどこかで適当に食べようというわけ。財布のなかに「Aコープ松野店」と書いた箸袋が入っていたが(旅行のことをあとから思い出しやすいようにレシートなどを財布に突っ込んでいるのです)、これがその店で買ったときのものだろうか。よくは覚えていないが、食べ終わったあとに箸袋を財布にいれたような記憶がないこともない。その近くの郵便局でお金を降ろしたときの明細書もあるが、郵便局のコードをみてもどこにあるのかわからないし…。
江川崎、というところで昼食をとった。風も穏やかでいい感じだ。やはり、とても2月とは思えない。ここもなにか国道との分岐点だった気がするが、覚えていない。ここが400番台の国道だったような気もする。うーん、謎だ。まあ、とにかく、昼飯をすませた。もう、今日の道のりの半分くらい走ってしまった。なかなか調子がいい。このぶんだと、かなり早くついてしまいそうだ。まあ、早くついたらついたでゆっくりできるわけだから何も問題はないわけだけど。
さらにだらだらと上り坂。ずーっと右側は川、である。ちょっと飽きてきた(笑)。どこか橋がかかっているところで再び休憩。額の痛みもだいぶひどい。鼻水も止まらない。何度か走りながら鼻をかんだりしたが、ちり紙が風にあおられてすごくやりにくかった。そこでまた飲み物を買って飲んだ。汗もだいぶかいている。そこで、ろらが服を脱いで、服をしぼったら、水(汗?)が出た(笑)。
さて、もうすぐ窪川。調子に乗ってかなりスピードを出していた。平均時速27kmくらい。そんなわけで、窪川にはかなり早くついた。4時前くらいだったかなぁ。窪川のユースホステルには、宇和島を出る前に予約をとってあったので、もう準備は万全だ。
ユースホステルに向かう前に店に寄って適当に菓子なんかを買っておくことにした。そうそう、日焼けにつける薬が欲しかったんだっけ。化粧品コーナーにいってちょっと探してみたが、それらしきものはない。やはり薬局にいかないとないのかなと思いつつ、とりあえずリップクリームを買うことにした(くちびるもなぜかひどく荒れていた)。で、レジを通るときに日焼けにつけるものはないかと聞くと、「スキー?」と聞かれた。まあ、この時期に日焼けなんていったらスキーくらいのものだろう。「いや、普通の日焼けです…」、、。普通の日焼けってなんやねん(笑)。
日焼けにつけるようなものは置いていないらしいが、スキンローションをコットンでつけるだけでも多少はましになるよといわれ、それを買うことにした。コットンはサービスでつけてくれた。わーい。
ユースホステルにいくのにちょっと道がわからなかったりしたのだが、なんとか到着。ユースホステルは岩本寺という寺のなかにある。寺のなかに自転車を止めさせてもらって、ベンチに座って軽く食事。夕食まではまだしばらく時間があるだろうし、もうお腹が減ったっす。食事もすみ、少しゆっくりしてから部屋へ。部屋に案内されてから、まだ手続きをしていないことに気付く。あらあら。外に戻って手続きしてから、また部屋に戻る。
ふう。つかれたつかれた。相変わらず筋肉痛だ。服を脱いで、干す。汗でかなり濡れている。重い。買ってきたローションを額に塗ると、ひんやりして気持ちよかった。でも、それも、一時的なもので、やっぱり痛いものは痛い。鼻がだいぶ赤くなっているらしい(あとで鏡をみてみたらほんとに赤かった)。困ったものだ。
風呂に入ったのと夕食を食べたのがどちらが先だったか覚えていないが、どうだったかなぁ。飯まではしばらく時間があったような気がするから、風呂が先だったかな?
いやいや、風呂はやっぱりいいっすね。今日もかなり汗をかいたし。額が痛いけど、気持ちいいっす。そういえば、風呂が調子が悪くて湯が沸かせないらしく、ぬるかったら直接湯をいれて暖めてくださいっていわれていたっけ。とりあえず入ってみると…、ああ、まあまあやん…、えっ…!! おおお。一番下のほう、水…。とりあえず、湯の蛇口をひねり、がんばって混ぜる。でもなかなか混ざらないし、湯もなかなか暖まらないし…。ひょっとして水が出てるんとちゃうかと、蛇口からでる湯をさわってみると、無茶苦茶熱かった(笑)。手でばしゃばしゃ、足でばしゃばしゃ。うむ。なかなか気持ちのいい運動だ。
飯、飯。さっきちょっと食べたとはいえ、腹減ったっす。飯は結構豪勢だった。満腹。そういえばいちごが入ってた。おいしかった。
そのあとはどうしたっけ? 歯を磨いてすぐに寝たんやろか。あまり覚えがないが、たしかにかなり早めに寝たような気がする。額の痛みがひどいので、タオルを濡らして頭にのっけて寝た。途中何度も起きてタオルをひっくり返したり、どこかにいってしまったタオルを探したりしてた。結局最後はあきらめて、荷物の上にのっけて寝た。
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