title


阿蘇へ

8月8日 (15日目)

 5時半起床。天気はいい。が、眠い…。顔を洗って、着替えて、なんとか目を覚ます。
 6時フロント集合。朝食までには帰ってこないといけないから、急がないと。ぼくは助手席に乗って、地図をみる。57号線を少し東にいくと212号線にぶつかり、そこを北に走ればいいようだ。212号線に入ってしばらくは平坦だったけれど、くねくねと上り…。阿蘇に登る道と同じような感じでどんどん上る。この道なら自転車でも登れたかなとも思うが、朝からこれだけ登るのもいやだな。今日は別府までいくつもりだから、あまり体力を使いたくはないし。
 大観峰まではしばらくあった。でも、車ならかなり楽だ。ついて、外に出てみると、たしかに結構見える。が、全体…は見えないような。少したって小原さんと湯本さんがバイクで到着。小原さんは登ってくる途中で道にこぼれていた油で転んだそうだ。幸い体もバイクも一応大丈夫だったみたいだけど、バイクはかなり傷がついていた。
 あ、で、大観峰。実は、そこだと思ったところではなくて、もっと奥に歩いたところにあるらしい。小原さんの案内で、なんとか到着。「大観峰」って書いた看板(とはいわないと思うんだけど、なんていうんだろう)があって、「おお、ここか」って感じ。うむ、たしかに結構よく見えるなぁ。こんな朝早くなのにほかにも来ている人がいたし、やっぱり有名な場所なのかな。少し雲がかかっていたのが残念だけど、ほとんどのところはよく見えた。感激。が、こういう景色って、写真に撮るのが本当にむずかしい。360度撮れるようなカメラじゃないと…(QT VRにしたらきれいかもしれない…)。まあ、一応写真を撮ったけど、ちょっといまいちかな…。雲の切れ間から差し込む光とかもすごくきれいだったんだけど、撮っても写らないだろうと思ってあきらめた。
 撮った写真は左の1枚。これじゃあなんだかわからないよなぁ…。山の写真だなってのと、昨日より雲の量が多くなっているなというくらいしかわからない写真だな。うーむ。下に見えているのは阿蘇町の街なんだけど、この写真ではちょっとなにもわからないかな。
 しばらく景色をみてから、YHに戻った。湯本さんは朝食を頼んでいないそうで、そのまま出発するらしい。そこでお別れ。食堂までついでに車で送ってもらって、朝食。ごはんのおかわりがなかったのがちょっとつらかったけど、まあしかたないか。
 部屋に戻って、準備。別府までは約100km。外輪山を超えてしまえばだいたい下り坂だろうし、それほどきつくもないかなと思いつつ地図をみてみると、外輪山の峠のところに「900m」という文字が…。カルデラのなかは600mかそこらだから、かなりまた登らないといけないらしい。たしか、大観峰が950mくらいだったような気が…(阿蘇の山頂が1150mくらい)。さっき登ったくらい、自転車で登らないといけないとは。山頂に比べればたいしたことはないかもしれないけど、荷物もあるし、朝から大変だな…。

 8時半、出発。小原さんは、ちょっと一眠りしてからいくそうだ。尾崎さんはすでに出発したあとらしい。さて、いくか。YHからしばらく下って、国道57号線へ。しばらくはカルデラのなかだから上りも下りもなくだーっと。あまり車も多くなくてなかなか快適だ。ちょっと暑いけれど、それ以外はすべてよしって感じか。
 20km/hくらいでしばらく走って、それから上り。上りにはいる直前にお茶を買って準備万端。いくぞっ。しかし、やはり坂がきつい。4kmくらいで400mくらい上るらしいから、平均勾配10%くらい? なんちゅう坂だ。長いし、きついし、暑いし、汗は止まらないし…。何度も何度も休んで汗を拭いて、苦しみながらなんとか峠に到着。これだけ上れば景色もいいだろうと思ったが、特になにもみえなかった。あれま。
 峠のあとはだらだらとした下り坂。坂は全然急ではなくて、時々上ったりもする。全体としてはなだらかな下り坂という感じ。まあ、熊本から来た道と同じような感じかな。あれだけ苦労してきつい坂を上ったんだから下りはさーっといきたいもんだけど、そういう道ではないようだ。
 大分県には案外すぐについた。まあ、阿蘇ってちょうど真ん中あたりだし、そんなもんかな。竹田(たけた)市についたのかな、最初は。だいたい下りだと期待していたのに、実は上ったり下ったり…。結構しんどいな。しかも、暑いし。早起きしたせいか眠気に襲われて、道端に自転車を置いてちょっと体を動かす。ふう、まいったな。あと、どこでだったか、ちょっと土砂崩れしたらしいところもあった。車道に落ちた分は退けてあったのだけど、歩道は…。たまたま歩道を走っていたので「どないせーっちゅうねん」って感じだったな。
 犬飼町あたりからだんだん曇ってきて、突然、ひどい雨。そういえば台風のことを書くのを忘れていたが、台風は、なんとかちょっと西にそれて長崎のほうにいってくれたらしい。風はさほどでもなかったが、この雨は…。急に降ってきたのでどうすることもできず、しばらく我慢して走る。と、民家を見つけ、そこの車庫に非難。が、犬がいて、吠えられまくった。雨はまったく止む気配がなく、激しくなる一方。家の前をトラックが通ると、ものすごい水飛沫。まるで、波だ。犬もびっくりして逃げているし。
 しばらくして、そこの家の人が帰ってきて、車を止めるのに邪魔なので、ちょっと車庫を出る。が、しかしものすごい雨だ。外に出たら、一瞬にしてずぶ濡れになってしまった。この雨では、カッパを着てもほとんど無駄なんじゃないかと思うくらいひどい。そこの家の人に、「しばらく休んでいていいよ」といわれたので、さらにしばらく休む。が、犬はまだ納得がいかないらしく、飛沫におびえつつもまた吠えていた。うーむ。そういわれても、動こうにも動けんのよ。
 止むまで休んでいたかったが、あまりゆっくりしている時間もない。あきらめてカッパを着る。ああ、またカッパか…。
 さて、出発。雨はものすごいどしゃぶり。今までのなかでいちばんひどい降りかたじゃないかな。こういう雨ならあまり長く続かないんじゃないかと思うけど、長いなぁ…。車が通ると相変わらずすごい水飛沫が上がる。轍にかなり水がたまっている(坂道だというのに)。ぼくは車道を走っていて、車が避けてくれるおかげであまり水をかけられずにすんだ。が、たまに大げさに避ける車がいて、左のタイヤで右側の轍を通る車が…。おいおい…。

 その坂を下り切ってしばらく走ると、突然、雨が止んだ。一体なんだったんだ…。もう少し待ったら止んだのかぁ? まあ、しかし、カッパを着ないで走っていたら車に水をかけられたときにもっとひどかっただろうし、これでよかったのかもしれないけど。雨も止んだし、カッパを脱いで、走る。
 やっと大分に到着。今度は10号線。車が多いし、道は狭いし、走りにくい…。3号線もたいがいだと思ったが、こっちはもっとひどいんじゃないかな。むちゃくちゃ狭いトンネルがあって、そこはすごくこわかった。脇によって自転車を止めないとトラックが追い抜けないくらい狭い。何度も何度も止まって、いやだったなぁ。車線の真ん中に棒がたててあって、そのせいで避けられないというのはわかるんだけど…。
 街中もやはり走りにくい。2車線になって少しはましになったけど、車が多いからあまり変わらないし。大分から別府の間も結構長かったように思う。距離はそれほどたいしたことはないと思うんだけど、道がいやだったから余計に長く感じたのかも知れない。大分市内を走っているころに、また晴れてきた…。
 別府のYHはまたわかりにくいところにあった。地図をみてもYHの近くしか書いていないし。。せめて、もよりの国道(今日の場合なら10号線だな)からのいき方を書いてくれてあれば…。観海寺温泉の近くらしいが、それがどこにあるのかもわからない。適当にそれらしい方向に曲がってみたが結局わからず、コンビニで道を聞いた。と、かなり上のほうにある高い建物を指差され、「あれを超えてしばらく」らしい。あああ、また山の上なのか…。
 ひたすら坂を上っていくと、やっとYHの表示を発見。ふう。どうも、駅からまっすぐ上る道を上ればよかったらしい。だったら、そう書いておいてくれれば迷わずにすんだのに。。。途中、別府の市街と海が一望できる場所があってなかなかきれいだった。写真をとろうかと思ったけど、まあ明日にしようかなと。
 YHについたのは4時半くらいだったかな? 部屋にいってゆっくりして、荷物を運んで風呂に入って。風呂は温泉になっていた。さすが別府。足が痛かったが、なんとかつかることができた。不思議なもので、少しがまんしてつかれば、しばらくすると痛くなくなる。どうしてかなぁ。温泉だけにそういう効用でもあったんだろうか?
 風呂を出て少しくつろぐと、夕食。ああ、お腹が減った。天気予報では、明日は大分近辺はもつらしい。もっと北のほうは雨らしいけど…。風のほうは大丈夫みたいだからまあなんとかなるかな。もう、雨は覚悟の上だし。明日はなんとか下関までいきたいけど、120kmくらいかな。まあなんとかなるだろう。
 部屋に戻って少し話して、カボスジュース(おいしかったっす)を飲みに食堂へ。あ、そういえば、太宰府、阿蘇で会った鈴木君にまた出会った。まあ、昨日、「明日は別府にいく」といっていたから当然といえば当然なんだけど。それからまた少し話しをして、朝早く起きたいからさっさと寝た。10時半くらいだったかな。

走行距離:105km/走行時間:記録なし

8月7日 ↑戻る →8月9日