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大吟醸 - 醸造シーズンのピーク

By PHILIP HARPER

値の張る酒のラベルを見てみれば、ほぼ確実に吟醸という言葉を見つけることだろう。

「特別に手をかけて醸造した」ということを意味し、日本酒(酒)好き以外にも最も良く知られている酒用語の中の一つである。彼らの国民的な飲み物に対する神秘的な不思議に興味のない日本人でさえ吟醸という言葉が何を意味しているのかを知っている。良いものであると。普通は冷やして飲まれるが、吟醸酒はその上品な味わいとフルーツのような華麗な香りで見分けることができる。

ラベルに「G」の言葉(=吟醸)を掲げた酒を作り出すために、醸造者は熱意を持ってまず米を磨かなければならない。米粒のミネラル豊富な外側の部分を削り取り、その純粋で白色の中心部 60 パーセント以下を残す。米粒が半分以下になるまで磨けば、大吟醸と呼ぶことができる。最高級の酒である。

米粒を削れば削るほど残りは少なくなっていき、初期投資を食いつぶすことになる。この原材料の贅沢な使い方はトップクラスの吟醸醸造酒にこのような見事な値札がつけられている理由の一つである。1,000円くらいの 720ml ボトルの吟醸酒を見つけることもできるが、ほとんどの醸造所は大吟醸のボトルに 2,000円以上の値札をつけており、1瓶 5,000円というのがサイドストーリーで触れている一吟のような一流の品にとっては標準である。コスト高で生産量が少ない、大吟醸は究極の酒哲学の一つ、香りの頂点なのだ。

あなたがこの記事を読んでいる頃、疲れた醸造者たちは日本中で大吟醸の製品を求めて闘っている。睡眠を刷り、爪を噛むような工程がとても寒い冬の季節に行われているのだ。寒さは吟醸を醸造するのに良く、自動化された設備を持つ醸造所でさえ、大抵 1年のうちのこのピークにさしかかると、より伝統的で小規模な、手作りの醸造手法に立ち戻るものだ。

吟醸の酔わせるような芳香を求め、特別な酵母菌が使われる。最も香りの良いものに使われる品種はあまり元気のない酵母で、望ましいバランスの風味、香り、アルコールの含有量を達成する前に死んでしまうことがある。本格的な大吟醸の発酵は通常低い温度で 1ヶ月以上かかるため、酵母菌の強さと同様にその存続期間が関連した重要な悩みの種なのである。

最後に、圧搾の段階にくると、袋吊りと呼ばれる、生産量の少ない骨の折れる手法が使われる。大抵、毎年開かれる広島の名誉ある全国新酒鑑評会(次回は 5月 22日)に出品する酒にはこの手法が使われる。液体部分と残っている米の固体部分とを分離させるために伝統的な手法で圧力を加えるのではなく、発酵したドロドロを長い袋(袋)に入れ、それを吊るす(これが吊りという部分が意味すること)のだ。しずくあ(?)として知られる、自らの重みで滴り落ちる純粋な酒は、たいてい、必ずというわけではないが、吟醸酒である。この種の酒で市場に出回るものは少量だけである。

少々値は張るが、吟醸や大吟醸の酒はまったく独特の風味と香りの世界を提供してくれる。

原文:

http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/fg20080229a1.html

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